「ゼロからのスポーツビジネス入門(以下「当ブログ」)」に訪問して頂きありがとうございます。
ここでは、当ブログがどのような理念のもとに、どのようなことを目指し、どのような活動をしているのかをお伝えしたいと思います。
はじめに ~スポーツの価値を考えること~
みなさんが、「スポーツビジネス」という言葉を聞くと、どんなイメージを持たれるでしょうか?
「強いチームになれば、ファンがたくさんついて、経営も安定する」
「オリンピックでメダルが取れるような選手になれば、引退したあとも仕事に困らない」
これは「当たり前」のことのように思われています。
ですが、スポーツチームは全チームが同時に優勝できるわけではありません。
個人競技の選手も、テレビなどで取り上げられる選手は、ほんの一部の人でしかありません。
「弱いチームだから赤字が当たり前」
「無名選手だから稼ぎもない、引退しても仕事がない」
これでは、「スポーツ」に対して「夢」が持てるでしょうか。
スポーツは多くの人に夢を与えることができるものです。
一方で、「お金」という意味で言うと、スポーツに関わるほとんどの人は大きな夢を持てない、というのが現実です。
「スポーツ」で夢を作り出すには、「ビジネス」の視点が欠かせません。
このことは、扱うスポーツが「営利か非営利か」ということは関係ありません。
たとえ非営利な団体が扱うスポーツであったとしても、人を集めるためのマーケティング的な視点や、資金繰りをどうしていくかというファイナンス的な視点、関わるスタッフをどうやってまとめていくかといった、リーダーシップや組織論の視点も欠かせません。
こうした知識が何もないまま、スポーツの事業を始めても、ほとんどの場合は失敗してしまうと思います。(「新規事業」自体の成功確率は非常に低いので、なおさらです)
そもそも、「スポーツ」という形の見えないものを売るということは、ご飯を売ったり、飲み物を売ったりすることより難しく、「お金を得るまでのハードル」が高いのです。
言い方を変えると、「スポーツをビジネス(お金)として捉えるとなかなか夢が持てない」という現実は、「スポーツ」という形のない「夢」を売ることが難しいから、とも言えます。
そのため、当ブログでは、スポーツに関するビジネス、マネジメント等をなるべくわかりやすい形で紹介し、これからスポーツに関する大学の学科や専門学校で勉強をしたいと考えている高校生や、スポーツ関連の企業への就職を目指す大学生、スポーツビジネスに関わってみたいけど、どうしたらいいか分からない人、といった方に、少しでも役に立ち、「大きな夢」を作り出していってくれることを切に願っています。
当ブログの理念 ~世界一わかりやすい学びを~
当ブログの理念は、
「~世界一わかりやすいスポーツビジネスの学びを~」
です。
スポーツというものは、多くの人の身近に存在するものです。
一方で、「スポーツをビジネスにする」ということになると、「スポーツが好き」というだけではやっていけない、厳しい世界でもあります。
そうした中で、スポーツビジネスを学んでいきたい人、これから挑戦したい人が、少しでも早く、その「入口」に立てるように、なるべく優しくスポーツビジネスを理解でき、楽しさや厳しさも疑似体験してもらえるようなブログを作っていきたいと思っています。
「スポーツビジネス」を大学や専門学校などで学べる機会も、ここ10年ほどで増えてきました。
しかし、基本的なビジネスのことを教えずに、プロスポーツの成功事例などを追いかけるだけの授業なども残念ながら存在しています。
そうした講義は、スポーツビジネスを学ぶ人にとっては「面白いなー」と思う内容でも、実際に自分がビジネスをするときにはほとんど役に立たないのではないかと思います。
実際、私は大学時代に「プロ野球やJリーグのリーグ制度」などを学びましたが、自分が社会人になり事業などを考えるときに、ほとんど役に立ちませんでした。(もちろん「無駄な知識」という意味ではないですが、ビジネスの基本を学ぶことのほうがスポーツビジネスを実践する上で、はるかに大切だと思っています)
したがって、当ブログでは、「スポーツビジネス初学者」が迷わないように、スポーツに関する産業、マネジメント、マーケティング、法律、政策などを重点的に解説しています。
これらの知識は「スポーツ」に限らず、どんなビジネスをする上でも必ず役に立つものです。
ぜひ当ブログを通じて、「スポーツビジネスを発展させる若者が一人でも多く育つこと」に貢献できればと思っています。
当ブログが扱う「スポーツマネジメント」について
近年、「スポーツマネジメント」という言葉も、割と広まってきたように感じます。
一方で、「スポーツマネジメント」という言葉の意味は、人によってそれぞれで、サッカークラブの監督がどうやってチームを強くするか、といったことを「スポーツマネジメント」と呼んだり、「スポーツを使ってビジネスをいかに発展させていくか」といったことにも「スポーツマネジメント」という言葉が使われたりします。
当ブログでは、基本的には後者の「ビジネスをうまく行うためにいかにマネジメントをするのか」という視点での「スポーツマネジメント」や、それに関連した内容の情報を発信しています。
したがって、上記でもご説明した通り、スポーツにおける「産業の仕組み」であったり「お客さんを増やすためのマーケティング」であったり、ビジネスで必要な「経営学的な視点」といった内容がメインになっております。
同じ「スポーツ」の分野でも、「スポーツ栄養学」や「スポーツ科学」、「スポーツ医学」、「バイオメカニクス」、「スポーツ心理学」といった、どちらかというと「スポーツ選手の身体や心を支えるための分野」に関しては、ほとんど取り扱っていません。
理由としては、私が「とにかくビジネスのことを考えたりするのが好き」というホンネもありますが、「スポーツ産業」がもっと大きく発展していくためには、どうしても「ビジネス視点」を持てる人材を増やして、きちんと「事業」としてスポーツを考えて実践していく必要があるからです。
もし、上記のような「スポーツ選手の身体や心を支えるための分野」についてブログを書いていらっしゃるような方などがおられましたら、ぜひ当ブログと提携させて頂いて、様々な「スポーツマネジメント」を一緒に考えていけたらと思っています。
おわりに ~スポーツには多様な視点や関わり方がある~
少し話が変わりますが、「日本のスポーツ」は「余暇・レジャー・気晴らし」などの「スポーツ本来の意味」ではなく、学校での「体育」に代表されるような「教育」としての側面や、オリンピックなどのメダル数、もしくは世界大会等での「順位」などの「競技力」に焦点が当てられて発展してきている歴史があります。
実際、日本のスポーツ予算の70%程度は、そうした「競技力向上」のために使われています。
高校野球の監督が、「高校野球は教育である」という言葉を発するのはまさに日本のスポーツの歴史なのです。
したがって、スポーツビジネスやスポーツマネジメントを専攻する大学の学科や学部においても、「体育」「健康」や「福祉」の一部としてのスポーツという位置づけとしてカリキュラムが組まれているところが多いように見受けられます。
それ自体は決して悪いことではないですが、「スポーツ」を「ビジネス」として捉える場合は、「医学」や「バイオメカニクス」といった身体構造的なスポーツの捉え方に加えて、「経済学」「経営学」「会計・財務」「法律」などといった視点からスポーツを学び、実践していくことが不可欠になります。
「スポーツをビジネスにする」ということは、それだけ多くのことを学ぶ必要があり、決して簡単なことではないですが、うまく行ったときの喜びは、他のどの産業の仕事よりも大きなものであると確信しています。
ぜひ、このブログを読んで頂いた一人でも多くの方と、一緒にスポーツ産業やスポーツビジネスを発展させていければと思っています。
ゼロからのスポーツビジネス入門
ユウ