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スポーツビジネスとは「何を」売るビジネスなのか? スポーツがビジネスになる理由

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須賀 優樹
「ゼロからのスポーツビジネス入門」の運営代表として、「世界イチわかりやすいスポーツビジネス・マネジメント」を情報発信。元産業能率大学教員として大学生にスポーツマネジメントを教えた経験も。スポーツ業界就職や起業相談、スポーツ組織向けコンサルティングも好評。

今回は、「スポーツビジネス」というのは、スポーツの「何を」売っているのかというお話をします。

スポーツ」というものは皆さんの身近にあるものだと思いますが、それがいざ「商品」や「サービス」という視点で見る場合、スポーツの一体どんな部分を売ればいいのか? ということに困ってしまうこともあるかもしれません。

自分たちで「スポーツをする」場合は、プロスポーツ選手などを除けば、「お金を稼ぐことを目的にスポーツをする」ということはないと思います。

また、「スポーツをみる」という場合でも、チケット代や通信代を支払うことはあっても、「みる」こと自体でお金を稼ぐということはほとんどないと思います。

このように、「自分たちがスポーツをする」「みる」という場合にはあまりお金のことは気にしませんが、「売る側」としてスポーツを扱う場合は、どうしても「ビジネスの視点」を持つ必要がありますので、そうしたことについて解説したいと思います!


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「スポーツビジネスの定義」をおさらいしよう

さて、本題に入る前に、「スポーツビジネス」って何? スポーツって「ビジネス」になるの?」の記事で書いた、「スポーツビジネスの定義」について少し振り返りたいと思います。

「スポーツビジネス」というものは、「これはスポーツビジネスである」「これはスポーツビジネスではない」というように、明確に区別することが難しいものである。

「スポーツ」に関わる何かしらのものを売っているならば、それはすべて「スポーツビジネス」と言ってもいい。

スポーツビジネスの定義

プロ野球はスポーツビジネスである」というは明らかですが、みなさんの地域にあるような「接骨院(整骨院)」が、「スポーツビジネス」をしているといえるかどうかは、そのお店によるでしょう。

通常、「接骨院」は、スポーツをして怪我をした人などに限らず、仕事や日常生活での身体の痛みや怪我などを治療する場所ですので、「接骨院」自体が「スポーツビジネス」であるとは言えませんが、「スポーツ選手専用の治療器があります」とか、「スポーツトレーナーやアスレティックトレーナーが運動の指導もします」といったことをウリにしているような「接骨院」があった場合は、「スポーツビジネスをやっている」と言ってよいと思います。

スポーツビジネスの「分け方」は2種類ある

このように、「スポーツ」というものを「商品」として明確に定義することは難しいのですが、スポーツビジネスは大きく分けると2種類のものがあります。

「スポーツそのもの」を商品として売っている

「スポーツを通じて」何かを売っている

「スポーツビジネス」の大きな分け方としての2種類

という分け方です。

1つめの、「スポーツそのものを商品として売っている」というのは、プロ野球やJリーグなどのように、「試合」をすることによって様々な収益を生み出すビジネスのことです。

つまり、「試合」がメインの商品ということです。

スポーツビジネスを分かりにくくしてしまう点は、2つ目の「スポーツを通じて何かを売っている」というビジネスが存在し、しかもスポーツビジネスの大部分がそうしたビジネスだからです。

そうした、「スポーツを通じて何かを売っている」というビジネスを理解するためには、「産業」というものを理解しなければなりません。

産業」というのは簡単に言うと、「仕事の種類」のことです。

日本において「産業」の話をするときには、「総務省」がさまざまな産業を分類した「日本標準産業区分」というものが使われることが多いです。

※今回は、この「日本標準産業区分」というものが大事なのではなく、「産業ってこうやって分かれているんだな」ということを知って頂ければ十分です。

この中で、「農業・林業」「漁業」「建設業」「製造業」などのように、仕事(サービス)の内容によって産業区分が分かれています。

例えば、農家を経営し、農産物を作っているならば「農業」の分類に入ります。

ビルやマンションを建設するような企業であれば「建設業」に分類されます。

では、「スポーツ」というものは、どこに分類したらよいでしょうか。

日本標準産業区分」を見ると分かるように、「スポーツ業」というものは存在していないのです。

もちろん、スポーツに関わる業種が全く記載されていない、ということではありません。

卸売業・小売業」の中には、小分類で「スポーツ用品小売業」というものが記載されていますし、「生活関連サービス業,娯楽業」には「スポーツ施設提供業」というものが記載されています。

つまりスポーツビジネスというものは、どの産業においても作り出すことができる(関わることができる可能性がある)のです。

若くして引退したスポーツ選手を、農家が雇って農作物を作ってもらう(スポーツ選手のキャリアチェンジ)

福祉施設が地域交流のためにスポーツイベントを開く(参加料を取ったりする)

様々な産業がスポーツと関わりを持つことができる

など、一見するとスポーツと関係ないような産業でも、スポーツを利用することによって収益を上げることができるならば、それは「スポーツビジネス」なのです。

日本という「国」としてのスポーツの方向性や、スポーツによる国際化、地域振興などを取りまとめている機関として「スポーツ庁」という組織があります。(「文部科学省の外局」という位置づけです)

スポーツ庁」についての詳細はここでは述べませんが、2015年に設立された「スポーツ庁」では、日本のスポーツをどのように発展させていけばよいのかという議論や、報告書などを定期的に公表しています。

この「スポーツ庁」が平成30年に公表した報告書によれば、今後のスポーツ産業は様々な「IT関連技術」や「ほかの産業」との融合をすることによって、大きく成長していく産業であると期待されています。

出典:「スポーツ庁」新たなスポーツビジネス等の創出に向けた市場動向 平成30年3月より

従来の「スポーツ産業」は、スポーツ用品などの製造・販売などをする「スポーツ小売業」、スポーツをするために利用する「スポーツ施設業」、スポーツイベントやプロスポーツ、それらを放送するメディアなどを中心とした「スポーツ興行・放送業」といったものがスポーツ産業のメインであるとされてきましたが、上にある図のように、今後のスポーツ産業やスポーツビジネスは、これまでの「スポーツ」の枠を超えて、様々な業界との連携や、新たな技術などを活用したビジネスが広がっていくと考えられます。

まだまだスポーツ産業は、大きな産業ではありませんが、今後の成長がかなり期待されているのです。

あなたが学びたい(関わりたい)スポーツビジネスは、スポーツそのものを売るビジネスでしょうか。

それとも、スポーツを通じて何かを売るビジネスでしょうか。

(もちろん、両方に関わりたいというのもOKです)

スポーツビジネスやスポーツマネジメントを学ぶ、もしくは関わるときには、以上のことをぜひ意識してみてください!

まとめ ~スポーツは色々な形として商品になる~

今回は、\「スポーツビジネス」って「何を」売ってるの? / というテーマで考えていきました。

スポーツビジネスには大きく分けて、

「スポーツそのもの」を商品として売っている

「スポーツを通じて」何かを売っている

「スポーツビジネス」の大きな分け方としての2種類

という2つがあります。

①の場合は、チーム同士や選手同士が「試合(ゲーム)」をすることによって、「チケット収入」を得たり、試合放送の権利をテレビ局などに売って「放送権料」といったものを得ることができるスポーツビジネスになります。

②の場合は、「スポーツ × 〇〇」のように、スポーツと別の何かを組み合わせることによって商品を作って、それを販売していくようなビジネスです。

スポーツには、「する」や「みる」といった楽しみ方がありますが、そのどちらにも当てはまらなくても「スポーツビジネス」になる場合もあります。
(上でご紹介したスポーツ庁の図をもう一度よくご覧ください)

「スポーツの価値」というものが、今後5年、10年で一気に広がっていく可能性もあります。

これまで誰も気にかけてなかったようなスポーツの価値や、新たな価値が、これからどんどん出てくることを期待したいと思います!


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