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日本のスポーツビジネスはどうやって発展してきたの?スポーツとメディアの関係

今回は、日本での「スポーツビジネス」がいつ頃から、どのような形で登場して、発展していったのかを見ていきます。

少しおさらいですが、スポーツビジネスには大きくわけて2つの種類があります。

それは、

「スポーツそのもの」を商品として売っている

「スポーツを通じて」何かを売っている

「スポーツビジネス」の大きな分け方としての2種類

という2つです。

この記事での「スポーツビジネス」とは、「スポーツそのもの(試合)を売る」ビジネスについてお話をします。

スポーツそのもの」を売買するビジネスの歴史は、「スポーツ用品」を売ったりすることや、「スポーツ施設」を貸し出すことなどに比べれば浅く、しかも世界的には1990年代ごろから一気に巨額な金額がやりとりされるようになってきたビジネスです。

日本の「スポーツビジネス」は、海外のスポーツビジネスのやり方とは違った形で発展をしてきました。

それでは、ご紹介していきます!

日本におけるスポーツビジネスの誕生 ~スポーツの「商品」としての価値~

世界的にも、スポーツビジネスの歴史はまだ浅く、1960年代ごろから現在のスポーツビジネスの基本となるような考え方や取り組みが少しずつ誕生してきました。

日本でスポーツが「商品」として捉えられ、「産業」として認知されたのは(マス)メディアの発達と密接な関係があります。

※スポーツにおける「スポーツメディア産業」については、~「スポーツ産業」ってどうやって成り立ってるの? 「スポーツメディア」産業の巻~ のコラムをぜひご覧ください。

日本の「スポーツビジネス」を現在のように大きく発展させたのは、この「メディア」産業による貢献が大きな要因となっています。

1900年初頭に、新聞社がスポーツイベントを主催するようになりました。

1915年には、朝日新聞社が「全国高校野球選手権大会(当時は中等学校)」の開催を始めました。

1950年代には、民放ラジオ局テレビ局が開局し、1960年にはローマ・オリンピックが開催され、日本でも放送されました。

1964年には、日本で初のオリンピックとなった「東京オリンピック」が開催され、世界21カ国へ放送されました。

このように、メディアはなぜ「スポーツ」をこぞって取り扱うようになったのでしょうか。

それは、メディアがスポーツの結果を新聞の記事にしたり、スポーツの試合をテレビで中継したりすることによって、「新聞の発行部数」や「テレビ視聴率」を伸ばすことができるからです。

しかも、スポーツ中継はテレビドラマのように「制作」をする必要がないので、(メディアがあってもなくてもスポーツの試合自体は行われるので)

メディアにとって「スポーツ」は「楽に」「稼げる」商品になっていったのです。

ちなみに、こうした圧倒的な魅力を持つ商品のことをキラーコンテンツと言います。

大学などの「スポーツビジネス」関連の授業や、「メディア」関連の授業で「キラーコンテンツ」といった言葉が出てきたときは、だいたい「メディア」が放送する「スポーツの試合のこと」だと思ってください。

多くのメディアがスポーツを報道することによって、スポーツは「商品」としての価値を評価されました。

つまり、「スポーツは儲かる」と認識された、ということです。

※ここでいう「スポーツ」とは、「メディアに愛されるようなスポーツ」という意味です。

つまり、観てくれるがたくさんいる競技・種目のことです。

当時の日本では、「陸上」や「野球」です。

どんなスポーツでも儲かる」とは限りませんのでご注意ください。

こうして「スポーツ」に放送をするだけの価値があると認められると、スポーツを放送することの権利(放送権)に高い値段が付くようになりました。

これは、そのスポーツを主催する協会・連盟や、球団に対して、メディアが「試合を放送させて下さい」といってお金を払うことです。

ただ、当時はそれほど大きな金額ではありませんでした。

1964年の東京オリンピックで、IOC(国際オリンピック委員会)に支払われた放送権料は、約6億円でした。(当時の為替レートに変換して算出)

しかし、現在では約3000億円もの巨額なお金が、夏季オリンピックの放送権料としてIOCに支払われています。(2016年 リオデジャネイロオリンピックの放送権料は約28億7000万ドル、とされています。日本円に変換すると約3000億円。)

「スポーツ」というものは、「メディア」という存在によって、これほどまでに「商品」としての大きな価値を持つようになったということがお分かり頂けるかと思います。

メディアに注目されるとスポンサーが集まる

1970年代に入ると、ゴルフを筆頭として、スポーツに「企業スポンサー」がつくようになっていきました。

企業スポンサー」というのは、スポーツを利用して自分の会社の宣伝をする企業のことです。

スポーツビジネスではこうした企業スポンサーとのやりとりのことをスポンサーシップと呼んだりもします。

スポーツの大会や試合を開催するためのお金を出す代わりに、自分の会社の名前やロゴマークといったものを、イベント会場の中に設置したり、スポーツ中継の合間のCM(テレビ広告)を流したりします。

ユニフォームに色々な会社の名前がペタペタ貼ってあるのをよく見かけると思いますが、そういったものがまさに「スポンサーシップ」になります。

例えばこんな感じです。

日本の企業の例で言えば、1978年には時計の製造卸売会社である「服部セイコー」(現在のセイコーホールディングス)が、TBSが放送するテニス大会のメインスポンサーとなり、「セイコー・スーパーテニス」という大会がスタートしました。

また、1979年には大手電機メーカーのNEC(日本電気株式会社)が、テニスの「フェデレーション・カップ」のスポンサーになりました。大手飲料メーカーのサントリーも、世界市場を開拓する目的で、日本企業として初となる「海外スポーツイベント(ゴルフの世界マッチプレー選手権)」のスポンサーになりました。

その後も、化粧品大手の資生堂が「第1回東京国際女子マラソン」のスポンサーとなったり、印刷機器大手のゼロックスがサッカーのスポンサーとなって「ゼロックススーパーサッカー」という大会が開始されたりと、大手企業を中心に「スポーツを利用して自社を宣伝する」という動きが活発になっていきました。

「スポーツが人々の注目を集める」ことによって、企業にとってもスポーツを「広告宣伝」として利用できる価値がある、ということになっていったわけです。

少し話は変わりますが、1984年に開催された、「ロサンゼルス・オリンピック」は、その後のスポーツビジネス発展の大きなきっかけになったとされています。(これについては別のコラムで詳しく取り上げます)

なぜ、大きなきっかけになったかと言えば、「ロサンゼルス・オリンピック」の大会収益が、それ以前のオリンピックに比べて大きな利益(黒字)を出したからです。

オリンピックほどの大会では儲かるのが当り前じゃないのか?と疑問に思う方もいるでしょう。

実は、ロサンゼルス・オリンピック以前のオリンピックでは赤字(儲からないこと)も珍しくはありませんでした。

ロサンゼルス・オリンピック以降、アメリカを中心としたスポーツビジネスではスポーツマーケティングという分野が大きく発展していきました。

関連記事:スポーツマーケティングは「相手の気持ちを考えること」

関連記事:「スポーツマーケティング」とか「スポーツマネジメント」ってなに?

それはスポーツが「商品」として認知されたことで、「スポーツ」というものを「売りたい人と買いたい人」、つまり「市場(マーケット)」が生まれたからです。

スポーツ」という「商品」を売りたい人がいても、それを「買いたい人」がいなければ「市場」は成り立たちません。

日本では1960年代以降、メディア(特にテレビ)が発達することによって、「スポーツ中継」を観ることができる人が一気に増えました。

つまり、メディアによって「スポーツ」が取り上げられることで、スポーツという「商品」を「欲しがる人が増えた」のです。

しかも「テレビ」ですから、「リアルタイム」で観ることができます。

新聞では「終わった結果」しか報道できませんが、テレビでは、「いま、その場で起こっていること」を伝えることができます。

国民は、スポーツによる興奮や一体感をよりいっそう感じることができるようになったのです。

これらをきっかけとして、スポーツビジネスの仕組みはどんどん発展し複雑になってきています。

現代では、海外でのスポーツ中継を放送する権利を売ったり買ったりすることも普通になりました。

Jリーグでは、DAZN(ダゾーン)という動画配信サービスを手掛ける「パフォーム・グループ」と、2017年から10年間の全試合を、2100億円という巨額な契約で放送する契約を結びました。

パフォーム・グループ」では、Jリーグに対して10年間で2100億円という金額を払っても、それ以上の利益を上げることができると自信を持っているようです。

一方で、お金をもらう立場である「Jリーグ」としては、その10年間で、どれだけ「Jリーグの価値」を上げることができるかということも非常に注目される点です。

まとめ

今回は、\日本のスポーツビジネスはどうやって発展してきたの?スポーツとメディアの関係/というテーマで、スポーツとメディアの関係の歴史や、それにともなって発展していった「スポンサーシップ」というビジネスにも少し触れてきました。

現代の「スポーツビジネス」の歴史は、そのまま「メディア」の歴史と言ってもいいほど、スポーツとメディアは深い関係にある。

✔「テレビ」が登場したことによって、スポーツの商品価値が一気に高まった。

✔ メディアにとって、人気のあるスポーツを中継することは「キラーコンテンツ」である。

✔「スポンサーシップ」という、スポーツを支援しつつ自社の宣伝をするような企業との関係も重要である。

というのが今回お伝えした内容になります。

日本人が大好きな高校野球の全国大会である「甲子園大会」も、学生のために作った大会という訳ではなく、新聞社によるビジネスの一環として誕生したものです。

2020年に発生した新型コロナウィルスの影響で、春の甲子園や夏の甲子園が中止となったことで、高校球児に対して同情の声がたくさん上がりました。

しかし、本来「甲子園大会」というものが「大人のビジネスの都合」によって生まれて運営されている大会である以上、「大人の都合」によって大会が中止にされたり、開催できなくなるというのはやむを得ないのです。

本当に「学生のための大会」をやるのであれば、企業の都合によって開催される大会ではなく、心から「学生を支援したい」という想いを持った人たちが集まって、別の大会を作るしかありません。

このように、日本におけるスポーツビジネスの歴史を知ることによって、スポーツを扱う産業や、業界の中での「力関係」がわかるようになります。

例えば、スポーツイベントをが開催される裏側では、いったいどんな企業が関わっているのか、といったことです。

スポーツとメディアはもっとこういう関係を作っていったほうがいいと思います!」とか、「メディアを上手く使ってもっとこういうビジネスができると思います!」といったことを一緒に考えて頂ける方はぜひLINEでお友達になってくださいね!


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須賀 優樹
須賀 優樹
本ブログの管理人。「世界で一番優しくスポーツビジネスを学べる場をつくる!」を目標に、スポーツ業界に入りたい人、活躍したい人をこれまで多数支援。学生時代の専門は「スポーツマーケティング」。現在は大手企業のデジタルマーケティングやビッグデータ分析のコンサルティング、スポーツ団体の新規事業支援などをやっています。