スポーツマーケティングは「相手の気持ちを考えること」

今回は、「スポーツマーケティング」に関する超基本として大切なポイントを解説していきたいと思います。

「スポーツマーケティング」というと、どんなイメージを持つでしょうか?

オリンピックやワールドカップといった、国際規模で開催されるイベントの集客や宣伝、企業がスポーツチームを持つことによるイメージアップなどが想像しやすいかもしれません。

しかし、「マーケティング」という行為の本質を考えると、それらの行為は、ほんの一部のマーケティング活動でしかないことが分かります。

スポーツマーケティングをこれから学ぶ方は、そうした特別な事例ではなく、きちんと基本的な考え方を押さえることがとても大切です。

では、「マーケティングとは何なのか、何のためにやるのか?」ということを理解していきましょう!

スポーツマーケティングってなんですか?

スポーツマーケティングに関しては、以下の関連記事でも少しご紹介していますが、

関連記事:「スポーツマーケティング」とか「スポーツマネジメント」ってなに?

簡単に言えば、「スポーツを好きになってもらうための活動すべて」ということになります。

まず「マーケティング」というものの目的は、「相手に自分を好きになってもらうための活動のこと」です。

このサイトをご覧になってくれている方々は、基本的には「スポーツ好き」の方が多いと思います。

そうした「スポーツ好き」にとっては、好きなチームの試合や好きな選手のグッズなど、自ら検索したりして情報を得ると思いますが、スポーツがそれほど好きでない人や、あまり知らない人にとっては、「スポーツによって得られる価値」を伝えなければ、「スポーツ」を買ってもらうことができません。

つまり、マーケティングが上手くいかなければ、試合を観に来てくれるお客さんも増えないし、グッズなども売れない、ということです。

ここで言う、「スポーツを買ってもらう」ということは、スポーツ用品などのように実際に手に取って触れるものから、スポーツの試合やイベントのように、手に取って触ることのできないものまで広く含みます。

したがって、スポーツ用品メーカーのマーケティングの最終的な目的は、自社のウェアやシューズなどの商品を買ってもらうことになりますし、スポーツ球団であれば、チームのファンになってもらい長年に渡って応援してもらうこと(チケットやグッズなどを買い続けてくれること)、ということになります。

ここで大切なことは、「商品やサービスを受け取る人は、何を得ることができれば幸せになるのか」ということを考えることです。

少し難しい言い方をすると「マーケティングは顧客目線で行われるもの」ということです。

例えば、サッカーが好きな方で、このサイトを見てくれている方は、いずれ「サッカークラブで仕事がしたい」という気持ちを持っている場合が多いと思います。

では、なぜサッカークラブで仕事がしたいのかを考えてみてください。

大体の人は、

「サッカーに恩返しがしたいから」

「サッカーで地域貢献がしたいから」

「サッカーを通じて青少年を育成したいから

「サッカービジネスを大きくしたいから」

というような気持ちを持っていると思います。

しかし、このような考え方を持ってビジネスに取り組む限り、「スポーツマーケティング」は確実に失敗します。

なぜでしょうか?

それは、上記のような考え方は、あくまで「自分」が主語になっているからです

「サッカーで○○がしたい」「サッカーを通じて○○がしたい」という、「~したい」というのは、あくまで「自分」の希望であって、相手のことを全く考えていないからです。

もちろん、大きな志を持つことはビジネスをする上でとても大切なことです。

そうした強い信念を持った人にぜひスポーツビジネスを盛り上げてほしいという気持ちを私も持っています。

しかし、「スポーツマーケティング」という視点でいうと、「相手をいかに幸せにするか」ということが勝負です。

したがって、「スポーツマーケティング」的な考え方では、「サッカーを通じた〇〇によって、あなたを幸せにできます」ということを相手に伝えなければならないのです。

日常生活でもマーケティング視点は超大切

日常生活でも、こうした「マーケティング視点」が足りないがために様々な問題が起こります。

たとえば、デートで映画を観に行く場合です。

男性は「スターウォーズ」が観たい、女性は「アナと雪の女王」が観たい、という場合、お互いに見たい映画を主張し合っているとケンカになってしまいます。

ケンカを避ける案として、2人で両方の映画を観るという手もありますが、チケット代が2倍かかってしまいますし、時間もかかりますので、現実的にはどちらか1つに選んだほうがいい場合が多いでしょう。

この場合、マーケティング的な視点で考えると、男性としては「スターウォーズを観ることによって得られる利点」を女性に伝える必要がありますし、女性としては「アナと雪の女王を観ることの利点」を男性に伝える必要があります。

そうして、お互いにとって得るものが大きい、と判断した映画のほうを観ることでケンカを回避できます。
(大抵の場合は女性の意見のほうが強く、女性の決定に男性が従うことが多いかもしれませんが・・・)

もちろん、このケースでは男性も女性も両方が「マーケティング」視点で語る必要があるため、現実のビジネスとは少し違いますが、次はスポーツ球団の例を考えてみましょう。

スポーツ球団にとっては、チームのファンになってもらい長年に渡って応援してもらうこと(チケットやグッズなどを買い続けてくれること)がとても大切だと冒頭でお話しました。

したがって、チームの熱狂的なファンだけではなく、「そこそこ」応援してくれるようなファンも増やしていかなければなりません。

そこで、スタジアムの最寄り駅で「チラシ」や「無料チケット」を配ったりすることは現実的によく行われています。

チラシによって「チーム」の存在をアピールしたり、チケットを配ることによって来場のきっかけをつくりたいということです。

ここで、あなたがスタッフの立場として、チラシを配ることを考えてください。

どんな気持ちで通行人にチラシやチケットを渡すでしょうか?

「試合やっているのでぜひ応援してください!」

たのしいイベントがあるのでぜひ来てください!

という気持ちでチラシやチケットを渡す場合が多いのではないでしょうか?
※実際、多くのクラブはこういうやり方をしています。

「マーケティング」とは何か、をしっかり理解した方は、これでは上手くいかないということが分かるはずです。

それは、「ぜひ応援してください」「ぜひ来てください」というのは、あなた(チーム)側から見た都合であるからです。

チラシを受け取った人にとっては、「なぜ私がチームを応援する必要があるのか」、「楽しいイベントとは、具体的にどんな経験を得られるのか」ということを明確にイメージすることができません。

スポーツマーケティングでは、スポーツの試合そのものや、スポーツ用品、グッズ、スポーツ施設など、「スポーツを通じて商品化されたもの」の価値をいかにお客さんや、これからお客さんになってもらえそうな人に伝えるのか、ということが最も大切なのです。

テレビのCMを参考にしてみよう

普段、何気なくテレビのCMなどを見ていると思いますが、よく思い出してみてください。

テレビのコマーシャルで、「この商品を買ってください」「この人を応援してください」といったようなことを言っているでしょうか?

答えはNoのはずです。

マーケティングとはお客さんに「お願い」をするのではなく、お客さんが「自ら買いたくなる、応援したくなる」という気持ちにさせ、行動をとってもらうことです。

スポーツを通じて何かしらのマーケティングを行う人や、勉強している人は、この「基本」を必ず押さえてください。

自分自身がスポーツや競技を好きであればあるほど、「マーケティング視点」がなくなり、「自分視点」でスポーツを売ることを考えがちになります。

これが「スポーツマーケティング」の醍醐味でもあり、難しい部分でもあります。

ただ、シンプルに考えると、「スポーツマーケティング」は「相手の喜ぶことをする」というそれに尽きるのです。

まとめ

今回は、「スポーツマーケティングは相手の気持ちを考えること!」というテーマでお伝えしてきました。

「マーケティング」に関する理論や手法はたくさんありますが、簡単に言えば、

「スポーツを好きになってもらうための活動」のこと

基本的には、「誰か」に対して行うもの。(ファンや、他の組織の人に対して)

スポーツマーケティングの基本

ということが「スポーツマーケティング」の大切な要素になります。

スポーツビジネスを行う人は、「自分がスポーツをいかに好きか」ということよりも、「相手にとってスポーツはどのように役に立つのか」ということを考えることが大切ですね!

「マーケティングをもっと詳しく学んでみたいけど、どうしたらいいかな?」という方や、「スポーツでなかなか人が集まらない」というお困りのある方はぜひLINEでお気軽ご相談ください!

ABOUTこの記事をかいた人

須賀 優樹

本ブログの管理人。「世界で一番優しくスポーツビジネスを学べる場をつくる!」を目標に、スポーツ業界に入りたい人、活躍したい人をこれまで多数支援。学生時代の専門は「スポーツマーケティング」。現在は大手企業のデジタルマーケティングやビッグデータ分析のコンサルティング、スポーツ団体の新規事業支援などをやっています。