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今回は、「スポーツビジネス人材」について考えてみたいと思います。
このブログを読んでくれている方から、「スポーツビジネスをやってみたいけど何をしたらいいか分からない」とか「どんなスキルがあればスポーツビジネスで通用しますか」といったご質問やご相談をお受けすることが多いです。
なので、改めて「スポーツビジネスで活躍できる人材はこういう人物です!」ということを自分なりに整理してみて、厳選した「8つのスキル」について、みなさんにもお伝えしていきたいと思っています。
いまスポーツビジネスに関わっているけど、なかなか仕事が上手くいかないという方や、今後スポーツビジネスに関わってみたいけど、どんなスキルなどが必要になるのか、といったことで悩んだりしている方の参考になれば嬉しいです!
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これが「スポーツビジネス人材」に必要な「8つ」のスキル!!
細かい説明は後にして、最初に結論をお伝えしたいと思います。
以下の図が、ゼロからのスポーツビジネス入門が考える「スポーツビジネス人材」に必要とされるマインドやスキルになります。
この図は、「マンダラチャート」あるいは「マンダラート」と呼ばれるもので、仏教に登場する曼荼羅(マンダラ)模様に由来していると言われています。
メジャーリーグで活躍中の大谷翔平選手が高校生のときに、この図を使って「目標達成シート」を作り、それがメディアに取り上げられて有名になりました。
今回はマンダラチャートの説明は省略しますが、図の真ん中にある「スポーツビジネス人材」の周りに「8個」の水色のマスがあると思いますが、その「8個」のマスに入っている内容が「スポーツビジネス人材」にとって非常に大切であるということです。
- 社会理解
- 人間理解
- 人間性
- クリエイティブ
- スポーツ
- ビジネス
- マネジメント
- テクノロジー
さらに、これらの「8つの領域」のそれぞれに重要なマインドやスキルが紐づいており、これらを兼ね備えた人間が「スポーツビジネス人材」として活躍できる人物像である、ということです。
まずは、「スポーツビジネス人材の定義」を解説した上で、「8つのスキル」の1つ1つを解説していきたいと思います!
「スポーツビジネス人材」の定義 ~新時代のビジネスに求められる力~
ここからは、今回解説する「スポーツビジネス人材」についての「定義」について考えてみたいと思います。
まず、「スポーツビジネスとは何か?」の定義をおさらいします。スポーツビジネスの定義は以下の通りです。(あくまで私の中での定義です)
スポーツによって生まれる価値を商品やサービスにして販売し、収益を生み出す活動
大切なのは「スポーツによって生まれる価値」をしっかり考えることができるかどうかと、それを世の中の役に立つ形に作り上げて、対価をもらうことができるかどうか、というのがポイントになります。
つまり、「スポーツに関わる仕事であれば、なんでもかんでもスポーツビジネスになる、というわけではない」ということです。
「スポーツビジネス」にも様々なものが存在していますが、ここではスポーツを通じて生み出される価値である「健康」「感動」「興奮」といったものを商品化して世の中に届けることができる仕事と、それに携わる人を「スポーツビジネス人材」と定義します。
したがって、スポーツビジネス人材を以下のように定義したいと思います。
他者に寄り添うことができ、これまでの常識に囚われない前向きな思考とマインド、技術を用いてスポーツの価値を具体化し、高度なビジネススキルを持って組織や事業の収益化に貢献し、社会の課題を解決できる人物
大切なポイントは、「スポーツを使って社会の課題を解決できるかどうか」と、それを「ビジネスとして成り立たせることができるかどうか」です。
単に、「スポーツが好き」「スポーツに関わりたい」「スポーツを盛り上げたい」「スポーツの仕事がしたい」というだけであれば、ボランティア活動やアルバイトでもよいと思います。わざわざ苦労をしてスポーツビジネスをしなくても、希望が十分に叶えられる場合もあると思います。
ですが、「スポーツビジネス」をするのであれば、スポーツというものを「使って」、世の中の課題を解決しなければなりません。
なぜなら、「ビジネス」というものの本質は、世の中の「課題」や「困りごと」「欲求」などを解決して「顧客」を生み出していくことであるからです。
つまり、それこそが「市場を創り出すこと」であり、ビジネス活動の中で最も重要とされる1つである「マーケティング」なのです。
「スポーツビジネス人材」に求められるマインドとスキル
さて、ここからは「スポーツビジネス人材」に必要とされる「8つのスキル」について、簡単ではありますが1つ1つを解説したいと思います。
社会理解 ~世の中のことにもっと関心を向けよう~
「スポーツビジネス」に限らず、ビジネスをする上で「社会」を理解することはとても大切です。
社会の課題を解決することがビジネスの本質ですし、スポーツも社会活動の1つとして行われるものです。
「スポーツビジネスがしたい!」という方の中には、スポーツのことばかり考えて、社会の課題にほとんど目を向けていない方が多い印象です。
国際情勢、政治、経済、文化、地域、格差、社会のデジタル化など、様々な視点で「社会」を捉えながら、「スポーツはどのように社会に貢献できるだろうか?」を考えることが第一歩になると思います。
人間理解 ~スポーツで人を幸せにする~
スポーツビジネスをする上で、「自分自身を理解すること」「他人を理解すること」はとても大切です。
まず、自分がどういう人間で何に価値を感じるか、によって選ぶ仕事や、やりたいビジネスが変わってきます。
「ビジネス」である以上は「相手がいる」ということになりますので、「他者を理解する」ということが不可欠になります。
人間の「心身」をしっかりと理解してビジネスに生かしていくためにも、「哲学」「心理学」「医学」といった分野の知識は最低限でも持ち合わせていた方がよいですし、子どもや高齢者、障がい者といったように、社会的に弱い立場にある人と接することも多いスポーツビジネスでは、ビジネスをする側の「倫理観」といったことも非常に大切になります。
人間性 ~周りから必要とされる人になれるか~
上記でも述べたように、「スポーツビジネス」では子どもや高齢者、障がい者といったように、社会的に弱い立場にある人と接する場面も多いと思います。
それだけ、「スポーツ」というものは多くの人の役に立ち、いわゆる「公共財」としての役割も果たしています。
公共財とは?
道路や公園のように幅広く国民の役に立つもの。
社会がデジタル化していく中で、なかなかお互いの顔が見えづらい世の中になっていくと「礼儀正しさ」や「他者への共感力」といったことが、ますます求められてくると思います。
いくら能力や実績があったとしても、他人の批判ばかりするような人とは一緒に仕事をしたいと思わないはずですし、顧客は本当に信頼できる企業や人から商品を購入したいと思っています。
スポーツビジネスをしていく人が自身の「人間性」を磨いていくことはとても大切です。
クリエイティブ ~人々の感動を呼び起こす~
現代は、「モノ」が溢れている世の中です。そうした中で世の中の課題を発見・解決し、なおかつ収益を上げていくというのは並大抵のことではありませんが、それを打開していくヒントの1つが「クリエイティブ(創造力)」であると思います。
「クリエイティブ」というのは、簡単に言ってしまえば「社会や人々を想う力」のことです。
「この地域の課題をスポーツを使って解決するにはどうしたらいいだろうか」「このスタジアムで顧客にとって不便なことはないだろうか」「ファンが本当に求めているのはどんなサービスだろうか」ということを徹底的に考えていくということです。
そのためには、社会の「多様性」を受け入れていくことや、これまでの「常識」を疑ってみることが大事になります。
スポーツ ~スポーツの本質的な理解~
「スポーツビジネス」である以上、「スポーツ」というものを理解することが大事なのは言うまでもありません。
ですが、「スポーツマネジメント」を大学などで専門的に学んでいる学生などでも、「スポーツのことを意外と知らない」という人が多いです。
スポーツというものがどのように誕生してきたのか、どのように人々と関わってきたのか、世の中のどういう場面で役立っているのか、ということを理解しないと、スポーツビジネスを成功させることはできないと思います。
「サッカー選手の情報に詳しい」といったような人はたくさんいると思いますが、そうしたことではなく「サッカーという競技の本質的な理解」や「サッカーの価値がどのように社会に貢献できるか」という視点で物事を考えることが、スポーツビジネス人材に求められます。
ビジネス ~事業としてスポーツを捉える力~
「スポーツ」を「ビジネス」として捉えて成功させていくのは簡単なことではありません。
上記でも述べたように「サッカーに詳しい人」が「サッカービジネスもうまく行く」とは限らないからです。むしろ「ビジネスができる人」が「後からサッカー(業界)のことを理解する」ほうがうまく行く場合もあると思います。
「ビジネス」として成功させるためには、しっかりとした「ビジネススキル」の土台が必要になります。
社会の課題や問題を発見すること、顧客を理解すること、といったことは「マーケティング」に繋がりますし、収益化できる仕組みを作ること(ビジネスモデル)や、お金の管理(会計・財務)といった知識・経験も非常に大切になってきます。
マネジメント ~ビジネスを成長させるツール~
「スポーツビジネス」では、様々なことを「マネジメント」していかなくてはいけません。
企業の「経営資源」と呼ばれるような「ヒト・モノ・カネ」といったこと以外にも、企業や組織を本来のあるべき姿として経営していく「ガバナンス」や、事故・ケガ・災害・ウィルスといったものに対する「リスクマネジメント」など、やるべきことは非常に多いです。
また、スポーツは「する」「みる」「ささえる」といったように様々な関わり方がありますが、「する人」に対するサービスを提供したいのであれば、そうした顧客の「体調管理」や「メンタル管理」なども必要になります。
特にサッカークラブ経営などのビジネスでは、クラブに関わる関係者が非常に多くなりがちのため、「ステークホルダー(利害関係者)」との関係性をマネジメントしていくことも大切なスキルになると思います。
テクノロジー ~デジタル時代のビジネスに不可欠~
様々なことが機械化、自動化、オンライン化していく現代において、スポーツビジネスでも様々なツールの活用や、それらのツールを活用することによって得られる「データ」の活用も非常に大きな要素になってきます。
「ITパスポート」などの試験に出てくる最低限のIT関連知識は持ち合わせておきたいところです。また、世の中にはどんどん便利なツールが出てきますので、そうしたことを自分自身で試してみて、メリット・デメリットを考えながら自身のスポーツビジネスに応用していく力も必要になります。
日本のスポーツ業界は他の業界に比べて「IT活用」「デジタル活用」「データ活用」が遅れがちですが、アメリカなどではむしろスポーツ業界が「ITの最先端」と呼ばれるほどの産業になっています。
様々なテクノロジーを活用しながら、これまでにない顧客体験や、社会課題の解決をスポーツで実現していくことが、スポーツビジネス人材にも必須になっていくと思います。
まとめ ~すべてを完璧にこなす必要はない!~
今回は、\スポーツビジネス人材が絶対に身に着けたい8つのスキルとは?/ というテーマで、スポーツビジネスで活躍できる人物像や持ち合わせておきたいマインド、スキルなどを整理して解説してみました!
この記事を最後まで読んでくれた方は、「自分にはこんなスキルをつけていくのはムリだ…」とか、「スポーツビジネスを成功させるのってハードル高いな…」と思った方もいるかもしれませんが、今回解説したすべてのスキルを完璧に身に着ける必要はないです! (私もこんなスキルは持ち合わせていませんので)
大切なことは、こうしたことを軸に「自分の強み・弱み」といったことを考えてみたり、違った視点でスポーツを捉えてみたり、スポーツ以外の社会の出来事にも関心を持ってみる、ということです。
ビジネスは一人ではできませんので、足りない部分は誰かと一緒にカバーしていけばいいのです。
そうした時に、「スポーツ」という共通言語があると、世代を越えて、地域を越えて、様々な人と出会ったり、ビジネスのチャンスが生まれてくると思います。
このブログを通じて私自身がそれを実践しているので、「スポーツの力」はすごいなと思います!
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