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スポーツクラブの通訳ってどんな仕事なの? 話すだけの仕事じゃない!

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須賀 優樹
「ゼロからのスポーツビジネス入門」の運営代表として、「世界イチわかりやすいスポーツビジネス・マネジメント」を情報発信。元産業能率大学教員として大学生にスポーツマネジメントを教えた経験も。スポーツ業界就職や起業相談、スポーツ組織向けコンサルティングも好評。

みなさんはスポーツ通訳というお仕事を知っていますか?

テレビで試合や練習の前後に、外国人監督や外国人選手がインタビューを受けているのを見たことがあると思います。

その外国人の監督や選手が話したことを、「日本語に訳して代弁する」のがスポーツ通訳の仕事です。

つまり、スポーツ通訳とは、日本でプレーをしている外国人選手や外国人監督の通訳をしたり、逆に海外でプレーしている日本人選手や日本人監督の通訳をする仕事です。

なーんだ。ただ外国語を日本語にしたり、日本語を外国語にするだけか!

と思ったら大間違いです!!

スポーツ通訳の仕事には他にも選手や監督をサポートするために、たくさんの仕事があります。

スポーツ通訳の仕事には、どんなものがあり、どのような仕事なのか、実際にスポーツクラブで通訳として活躍される方にお話を伺ってきましたので、ご紹介したいと思います!

この記事で学べること

✔ 「スポーツ通訳」の様々な仕事内容がわかる

✔ 「スポーツ通訳」に必要なスキルがわかる

✔ 「スポーツ通訳」の魅力や大変さがわかる


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通訳だけじゃない!スポーツ通訳の仕事の内容とは?

スポーツ通訳する人の事を、正式にはスポーツ通訳者・通訳士といいます。

スポーツ通訳者は、監督と選手などが、お互いにコミュニケーションができるように通訳することが主な仕事になります。

そのほかにも、以下のような様々な仕事があります。

✔ 練習中や試合中の監督と選手の間の通訳

✔ 試合前や後のインタビューや記者会見の通訳

✔ その他の必要な書類や記事の翻訳

✔ 監督や選手が発信するSNSの翻訳の手伝い

✔ 日本での監督や選手の家族の生活のサポート


スポーツ通訳の仕事内容

また、初めて日本で生活する外国人監督や選手は、わからないことがたくさんありますよね?

例えば、「こどもの具合が急に悪くなってしまった」「買ってみた商品の説明書が読めない」「買いたいものがみつからない」など、日本で生活していて困ることが多々あります。

そういった時にサポートしてあげるのも、スポーツ通訳の仕事の一つになります。

プライベートの時間も一緒に過ごす?!

全てのスポーツ通訳者がそうしているとは限りませんが、通訳者の中には、プライベートを監督や選手と一緒に過ごす人もいます。

休日に監督や選手と家族ぐるみの付き合いをしたり、プライベートで一緒に食事をしたりするスポーツ通訳者の人もいます。

監督や選手と信頼関係を築いていくのも通訳者として働く上で大切なことの一つです。

スポーツというのは人と人が共に協力してプレーをし、勝利を目指していきます。

それはスポーツ通訳者も同じです。こうした仕事をする場合はお互いに信頼し合うことで、さらに良い仕事ができるようになっていき、チームや個人の成績もよくなっていきます。

監督や選手には、「チームメイトや仲間」がいますが、ある意味では孤独です。

チームの成績が良くなく、負けが続いてしまったり、選手が本来の実力を発揮できずにプレーが悪かったりした場合、クビになってしまいます。

お互いに信頼関係を築くことで、監督や選手はリラックスして仕事やプレーができ、スポーツ通訳者も良い仕事ができるようになります

監督や選手も人間です。悩んだり、不安になったりもします。そのような場合は悩みを聞き、そっと寄り添ってあげることも必要になります。

図でみるスポーツ通訳の1日

〈スポーツ通訳のある日の1日

下の図は、あるサッカーチームでのスポーツ通訳の、ある1日のスケジュールになります。競技や時期、チーム、監督によっても変わってきます。

1つ1つのお仕事を簡単にご紹介します。

デスクワーク・仕事

クラブの事務所に出社し、翻訳が必要な書類がないか、監督や選手に通訳して伝える必要があることはないか、などを確認します。必要があれば、この時間に仕事をします。また、練習前のこの時間にスタッフミーティングもあります。

練習・自主練習

練習のときは、監督や選手のそばにいるようにし、監督の指示や選手同士のコミュニケーションが円滑に進むようにサポートします。

練習後に自主練習をする場合、トレーナーとの間に入って通訳することもあります。

ミーティング・仕事

不定期ですが、チームミーティングやスタッフミーティングが入る場合があります。そのときも通訳をします。

また、翻訳の必要な書類や必要なデスクワークがあれば、この時間にやります。

食事会

たまに、監督や選手に食事に誘われたり、スタッフ全員での食事会なども不定期にあります。

よっぽどのことがない限りは、必ず出席するようにして、お互いの関係性を深めるようにします。

スポーツ通訳の仕事をするために必要なことは?

では、「どうすればスポーツ通訳の仕事に就けるようになるのか」、と気になる方もいると思います。

結論から言うと、スポーツ通訳をするために絶対に必要という「資格」はありません。

しかし、スポーツ通訳の仕事には「語学」スキルだけでなく、様々なスキルが必要になってきます。

一体、どのようなスキルが必要なのか見ていきましょう。

語学スキル

スポーツ通訳の仕事をする場合、当然のことながら語学スキルは必須となってきます。英語、ポルトガル語、スペイン語など、監督や選手が必要としている言語を習得していることが大切です。

また、監督や選手が発言したことを直訳(=そのまま訳すこと)すればよいのではなく、言いたい事や意図していることなど、その発言の裏に隠された意味やニュアンスも含めて日本語に訳す必要があります。

外国語のスキルだけではなく、日本語で適切に伝えるスキルも大切になってきます。

スポーツの知識

語学スキルだけでは十分とは言えません。通訳するスポーツの知識も必要になってきます。

そのスポーツのことがわからなければ、監督や選手の言っていることを理解し、適切に通訳することは難しいですよね。

元プロ選手やプロを目指していたアマチュア選手などはそのスポーツの知識が豊富です。しかし、スポーツ通訳者になるためにはプロ選手になったり、目指したりする必要はなく、そのスポーツの「知識」を持っていれば大丈夫です。

コミュニケーションスキル

監督や選手との信頼関係を築くためにもコミュニケーションスキルは大切です。

通訳の仕事は常に人と関わり会話する仕事なので、コミュニケーションスキルは必要です。

コミュニケーションスキルとは、しっかりと相手の話を聞き、伝えることができる。そして、他者に思いやりを持ち、気遣えるスキルのことです。

伝えるスキル

ロッカールームや試合中などに監督が興奮して熱く言葉を発している場面を見たことがあると思います。

監督や選手、チームのそのときの状況によって同じテンションで熱く伝えるときもあれば、冷静に伝える場合など伝えるスキルが必要になります。場合によっては伝わりやすいように演技をして通訳する必要も出てくるでしょう。

スポーツ通訳者・通訳士のなり方

スポーツ通訳者になるにはいくつか方法がありますが、コネクションや運の要素が大きいです。

スポーツ通訳の仕事は、会社のように毎年働く人を募集しているわけではありません。必要なときに募集をしたりするため、運がかなり重要になってきます。

では、実際にどのような方法があるのか見ていきましょう。

コネクション

コネクションで採用になるケースは多いです。例えば、元プロ選手が選手時代の繋がりで通訳の仕事をする。他にも、海外のエージェント会社や留学会社で働いていた人が仕事繋がりでコネクションができる場合などです。

選手でない場合のコネクション作りの一つは、スポーツ留学です。スポーツ留学することで語学も習得しながら、現地で色々な人と出会いコネクションを作っていく方法です。

求人チームを見つけて応募する

シーズンオフ、または監督や選手の移籍期間などにチームがスポーツ通訳者を求人していることがあります。

その時期にチームのホームページからスポーツ通訳者の求人募集をしていないか常にチェックしておくとよいでしょう。求人があればそれに応募することができます。

通訳の派遣会社に登録

通訳の派遣会社に登録して、そこから仕事を得る方法です。この方法は、「チームでの通訳の仕事」というのは少ないです。どちらかというと「オリンピック」や「ワールドカップ」などのように、一時的な短い期間だけ行うスポーツイベントの通訳などになります。

スポーツ通訳の魅力と大変さ

最後に、「スポーツ通訳士」としての、仕事の魅力や大変な部分を少しご紹介したいと思います。

スポーツ通訳の魅力

✔ 監督や選手の哲学や考え方を学べる

✔ 監督やコーチになりたい場合は、その後の指導や人生に生きる

✔ 監督や選手と一緒に勝利の嬉しさを直に味わえる

✔ メディア出演ができる

✔ 1つ1つの仕事に達成感がある

✔ 色々なコネクションができる

✔ 普通の人にはできないような経験ができる

✔ 監督や選手と友人になれることもある

スポーツ通訳士としての仕事の魅力

スポーツ通訳の大変さ

✔ 会社員のように「勤務時間」が固定ではない

✔ チームが負けたときや選手が活躍できなかったときは悔しい

✔ 語学スキルやスポーツの知識、監督や選手の考え方などを常に学ぶ必要がある

✔ 監督や選手がクビになると通訳者も職を失い、新たに探さないといけない

スポーツ通訳士としての仕事の大変さ

スポーツ通訳士は、「勝利」という共通の目的に向かって、監督・コーチ・スタッフ・選手と共に仕事ができる点が、大きなやりがいですね。

一方で、仕事内容は、その時のチーム状況や季節などによって大きく左右され、人の入れ替わりの激しい職業でもあります。

生活は決して「安定している」とは言えないかもしれませんが、スポーツ業界の中でも大きなやりがいを持って働ける職業の1つですね。

まとめ ~とにかく常にチャンスを探すこと~

今回は、\スポーツクラブの通訳ってどんな仕事なの? 話すだけが仕事じゃない!/というテーマでお届けしてきました。

スポーツ通訳の仕事は、日々勝負の世界に身を置く、監督や選手と共に闘うという魅力とやりがいのある仕事です。

多くの人には経験できない勝負の世界を経験でき、人間としての成長もできます。

公務員や一般の会社員のように、安定した仕事ではないですが、語学スキルがあれば他の仕事にも就くことができます。

また、スポーツ通訳の仕事は、スポーツ選手のように年齢を気にする必要がないのもメリットです。この仕事には、「運」も大切な要素になるので、チャンスがくるまで焦らずに語学スキルを磨きましょう。

語学スキルを磨けば、他の仕事にも役立ちます。スポーツ通訳になれるチャンスが来たら転職をすればよいのです。

また、チームには色々な国の外国人選手がいます。ひとつの言語だけでなく、複数の語学が出来ると採用の確率は上がります。だからといって複数の言語を一度に習得しようとすると大変難しいです。

まずは、自分の行きたい業界のスポーツ通訳にはどのような言語が必要とされているのかを調べて、その中から自分が興味のある言語を習得することが大切ですね。


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