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「プロスポーツ」というと、プロ野球やJリーグ、Bリーグといったことを思い浮かべる方が多いかと思います。
実際、それらのリーグに所属している選手は「プロ」としてスポーツを「する」ことによってお金を稼いでいます。
しかし、こうしたスポーツは、幼稚園や小学生のときから競技を始めて、練習や試合に打ち込まないと、なかなかプロになる道が開けないスポーツでもあります。高校生や大学生のときから競技を始めても、プロになれる可能性がかなり低い、ということです。
でも、「プロスポーツ選手になりたいけど自分には無理だ」と思っている方は、あきらめるのが早いかもしれません。
実は中学生、高校生からでも「プロ」を目指すことができるスポーツの世界があるのです。
今回は、野球、サッカー、バスケットボールといったメジャーなスポーツ以外でも「プロ」を目指せる競技をいくつかご紹介したいと思います。
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意外と知られていない「稼げるスポーツ選手」
日本国内には、野球、サッカーに匹敵するような稼げるプロスポーツの世界があります。
それは、競馬のジョッキー、競艇選手、競輪選手、といった人たちです。
すべて「公営ギャンブル」に関わるものなので、「未成年が関わってはいけない」という認識があるかもしれません。
しかし、競技をおこなう選手は、みなさんと同じ中学・高校を卒業してからプロの選手として厳しい訓練を経て、プロとして生計を立てています。
プロになるための専門的な学校に入学してから、競技に必要な知識やトレーニングを積むので、基礎体力をしっかりとつけて、やる気さえあれば、トッププロになるチャンスがある競技なのです。
ここからは、各競技の選手が、どのようにしてプロとしてデビューできるのか、卒業までに必要な年数、選手としての年収などをご紹介していきます。
ジョッキー(競馬) ~プロ野球の7倍近い市場規模のポテンシャル~
競馬で欠かせない「ジョッキー」。ジョッキーになるためには「競馬学校」に通う必要があります。
競馬学校
JRA(日本中央競馬会)の指定する競馬学校か、地方競馬協会が運営する地方競馬教養センターのいずれかの学校を卒業する必要があります。
JRAの競馬学校を卒業すると、JRAが主催するレースのジョッキーとして出場が可能に。地方競馬教養センターを卒業すると、地方競馬のレースに出場できるようになります。
競馬の市場規模
次に、競馬の「市場規模」を紹介していきましょう。
「天皇賞」「日本ダービー」など、競馬をよく知らない人でも耳にしたことがあるG1レースを主催する「JRA」の年間売り上げは、約2兆8000億円です。(2019年度)
しかも、年々「売上」は上がっています。
競馬をスポーツ産業に含めるとすると、競馬の市場規模は、スポーツ産業の中でもかなり大きい部類に入ります。
スポーツ庁が試算する、2020年時点での「プロスポーツ関連市場規模」は約7000億円とされていますが、この中に含まれるプロ野球やJリーグ、Bリーグといったプロスポーツリーグの市場を合計しても、競馬とは比較にならないほどです。
日本で2020年2月頃から流行を始めた「新型コロナウィルス(COVID-19)」によって、プロスポーツ産業のみならず、スポーツ産業全体が大きなダメージを受けました。
それによって、倒産に追い込まれた企業や、リーグから撤退したクラブなどがある一方で、競馬は無観客試合で実施した148日間で、前年とほぼ変わらない1兆4753億円という桁違いの売上を叩き出しました。
昔は、「男のギャンブル」というイメージが競馬にはありました。しかし最近は、女性も競馬を楽しむことが多くなり、さらに競馬場に足を運ばなくてもオンライン投票で気軽に馬券を購入できるようになったことが売上に大きく貢献しているのです。
ジョッキーの報酬
ジョッキーは20代から40代まで様々な年齢の人が活躍しており、50歳までジョッキーとして活躍することも可能です。
年収はレースの結果によって異なるものの、現在の日本でトップジョッキーと呼ばれるクリストフ・ルメール騎手は、これまでに獲得した賞金は10億円といわれています。
日本国内で実績を積み重ねていくだけでも、1億円プレイヤーになることは難しいことではないスポーツなのです。
学校で学ぶこと
JRAの競馬学校では3年間かけて、レースに必要な知識を学びます。競馬は死の危険と隣り合わせの危険なスポーツでもあるので、正しい知識を身につけ安全にレースができる術を学びます。
今まで馬に乗ったことがない人でも、学校で基本的な知識を身につけることが可能なので、乗馬経験がなくても安心です。
「地方競馬教養センター」でもジョッキーに必要な知識を学ぶことが可能です。JRAの競馬学校が「3年」に対し「地方競馬教養センター」は「2年」と期間が異なるので注意が必要です。どちらの学校でも、ジョッキーに必要な知識を学ぶことができます。
ただし、デビュー後に出場できるレースが異なるので、有馬記念、天皇賞など有名なレースに出場しようと検討している場合は、JRA競馬学校を目指しましょう。
世界で活躍するジョッキーへ
JRAのジョッキーとしてデビューし、さまざまなレースで実績を積んで行けば、自然と国内で注目されるジョッキーになることが可能です。さらに、日本国内だけでなく世界のレースに出場することも可能となります。
競馬は、プロ野球やサッカーにも負けないくらい、世界で活躍できるチャンスのあるスポーツです。スポーツをする場合、だいたいの競技では「身体が小さい」ということは不利になります。しかし、ジョッキーは「身体が小さい選手」が多く、体格にコンプレックスがあったとしても、一流になれるチャンスがありまい。身体が小さくてもプロスポーツ選手になりたい人は、ぜひジョッキーを目指してみてはいかがでしょうか?
【参考サイト】
JRA公式サイト 騎手課程生徒募集要項
地方競馬教養センター| KEIBA.CO.JP
騎手リーディング | netkeiba.com
ボートレーサー(競艇) ~最低でも年収500万円は魅力的~
日本独自の公営ギャンブルの1つでもある「競艇」のボートレーサーでは、15歳から30歳未満で要件を満たしていれば、ボートレーサーを目指せるチャンスがあります。
ボートレーサーの市場規模や、どのようにしてデビューできるのか、詳しく紹介していきましょう。
ボートレースの市場規模
ボートレースはどの程度の市場規模なのでしょうか。一時的に市場規模が8000億円まで下がっていましたが、最近では1兆3000億円まで回復しています。(2018年)
競馬に比べれば売上は低いものの、「競艇場の改修工事」と「メディアの露出」によって、着実に顧客を獲得しています。
競馬ほどではありませんが、これからも人気が続くと思われる競技なので、ボートレーサーの年収が一気に落ちてしまうことや、競艇場が閉鎖されてレーサーになりにくいという心配する必要はないでしょう。(2020年7月現在)
選手生命の長いスポーツ
ボートレーサーの平均年収は最低ランクでも500万円、トップレーサーになれば2億円以上稼ぐことも可能です。
プロ野球には「育成選手」という制度がありますが、「育成選手」として契約した選手の年俸は「約200万円」とされています。さらに、JリーグのJ3に所属するあるクラブでは、「月5万円」の給料のプロサッカー選手がいるという話もあります。
そうしたプロスポーツと比較しても、ボートレーサーの「最低でも年収500万円は稼げる」というのは、かなり魅力的ではないでしょうか。
さらに、ボートレーサーの引退年齢は「50歳」と他の競技に比べて長く、長期間にわたりボートレーサーとして活躍することが可能です。「50歳」まで現役のプロ選手として活躍できるスポーツは、そう多くはありません。
ゴルフなどは可能性がありますが、野球やサッカー、バスケットボールといった競技で50歳までプロとしての現役を続けるのは、ほぼ不可能といってよいでしょう。
高校を卒業してボートレーサーを目指しても、まだまだ若手と言われる世界なので、他の競技でプロを目指すことを諦めていても、十分活躍する機会がある競技ですね。
ボートレーサー養成所
ボートレーサーとしてデビューするためには、「ボートレーサー養成所」と言われる養成学校を卒業する必要があります。
入学時期は春と秋の2期にわたり入学が可能で、それぞれ願書提出から2次試験まで突破をすると、晴れて養成所に入所が可能になります。
ボートレーサー養成所に入所し1年後にはプロのボートレーサー選手としてデビューすることが可能です。
1年でプロになれる可能性があるというのは、とても魅力的なスポーツといってよいでしょう。
野球やサッカーであれば、小学校に入る前から競技を始める人も多く、高校・大学まで15年近く競技に打ち込んでようやくプロになれる可能性が開けてきます。
それまで、何千、何万という時間を練習や試合に費やしています。それでもプロになれる選手はほとんどいません。
一方、ボートレーサーであれば「1年」でプロになれるチャンスがあるのです。
しかも「養成費は無償」です。「無料」でプロ選手になれるチャンスがあるということです。もちろん、自分で色々な準備をしたりモノを買ったりする必要はありますので、完全にゼロ円でプロになれるわけではないですが、サッカー少年少女が、幼いうちから月1万円くらいする月謝のサッカースクールに通ってもほとんどの人はプロになれないことを考えると、破格のコストパフォーマンスです。
単純に「プロスポーツ選手として活躍する」という目標を達成するのであれば、ボートレーサーになるという選択肢はかなり魅力的です。
さて、養成所に入所をすると、競艇で使用するモーターボートの構造を学んだり、カリキュラムが進んでいくにつれて実践的な訓練をおこなうことになります。
養成所の生活は、「自衛隊のように厳しい規律を求められる」環境でおこなわれるので、中学卒業後に入所をしても、社会で必要な基礎的な常識を学ぶことも可能です。
野球やサッカーでも「厳しい規律」を求められることはあるでしょう。「プロになる」というのはどの世界でも甘くありません。それでも、「ボートレーサー」という職業はとても魅力的ですし、今後もっと注目されてくるかもしれません。
ぜひ中学生や高校生の方は「将来の職業の選択肢の1つ」として考えてみてはいかがでしょうか?
【参考サイト】
フネラボ | 今、競艇の売上が伸びている!!
ボートレーサー養成所 | コース案内
競輪 ~1年でプロになって1憶稼ぐことも不可能ではない~
競輪選手を目指すのであれば、「日本競輪選手養成所」を経て競輪選手になることが可能です。
競輪の市場規模や、どのような過程を経て選手としてデビューできるのか、詳しく紹介していきましょう。
競輪の市場規模
経済産業省が発表した資料「競輪・オートレースを巡る最近の状況について」によると、競輪の市場規模は約6500億円となっています(2017年)。
競馬、競艇に比べると市場規模はやや小さめですが、それでもプロ野球やJリーグといったプロスポーツには負けていません。
「競輪場に訪れる入場者数は減少傾向にあるものの、売上は毎年増加傾向にある」という分析が発表されています。
競馬と同じように「オンライン(インターネット)投票」が伸びているという点と、「ミッドナイト競輪」という、深夜の時間帯の開催される競輪の売上が伸びているのが要因とされています。
今後も競艇や競馬と同じように「イメージアップ戦略」を積極的におこなえば、売上アップが期待されるスポーツです。
競輪選手の年俸
競輪選手がどの程度稼げるのかを紹介しましょう。
競輪選手は選手ごとによりクラスが分けられています。最も稼げるクラスは「SSクラス」の選手です。
「SSクラス」の選手でトップ選手でもある佐藤慎太郎選手は、2019年度で約1億8千万円を稼ぎました。
競輪で年間1億円稼ぐプレイヤーは限られているものの、デビューしてから短期間で1億円プレイヤーになることも可能です。
また、ボートレーサーと同様に養成所に入学する必要がありますが、「1年後」には競輪選手としてデビューが可能です。
競輪選手の将来性
競輪選手はレースで勝たなければすぐに引退を迫られてしまう厳しい世界の競技ですが、活躍し続ければ、30代でも選手として出場が可能です。(「ロードレーサー」に転向することも可能)
体力をかなり激しく使う競技のため、ジョッキーやボートレーサーと比べると、トップ選手として競技ができる期間が短くなるのはやむを得ないでしょう。
しかし、競輪自体の売上が年々増加していることや、ボートレーサーと同じく「1年でプロになれる」ということを考えると、競輪選手になるという選択肢は将来性があると思います。
また、「競輪」という競技は、簡単に言えば「自転車を漕ぐ」ということですから、もっと一般市民の健康づくりなどに「競輪」という産業が貢献できるチャンスも秘めていると思います。
どうしても「賭け」や「ギャンブル」というイメージが、子どもや地域に良くない印象を与えてしまいますが、「チケットを購入した客が、金銭的な見返りを受け取ることができるかどうか」という違いがあるだけと考えれば、他のプロスポーツのように、もっと地域に対して情報発信をすることや、交流を深めることも今後は必要になってくるかもしれません。
【参考サイト】
KEIRIN STATION | 獲得賞金ランキング
経済産業省 | 競輪・オートレースを巡る最近の状況について(H30)
サイクリスト | S級競輪選手とJプロ・ロード選手 2足のわらじを履く群馬グリフィンの渡辺正光選手
KEIRIN.JP | 日本競輪選手養成所
まとめ ~「情熱」がプロスポーツの命~
今回は、\プロになれるスポーツは野球やサッカーだけじゃない!/というテーマで、ジョッキー、ボートレーサー、競輪選手になる方法や、それぞれの年収、市場規模などをご紹介しました。
各競技のプロ選手になる人に共通していることは、「トッププロになりたい」という「情熱」です。
「情熱」があるからこそ、厳しい養成校での訓練にも耐え、プロとして活躍することができるのです。
そのためには、興味のある競技を、選手目線として調べ、自分がどのような選手になって活躍をしたいか、よく検討してから願書を提出するようにしてください。
やる気があれば、きっと「プロスポーツ選手」への突破口を切り開くことができると思います!
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✔ みんなが知らない「稼げるスポーツ」がわかる
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