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今回は、スポーツビジネスにも深く関わってくる「スポーツ経済学」と呼ばれている領域についてご紹介したいと思います。
「経済学」というと、「需要と供給」とか、「インフレとデフレ」とか、「国内総生産」のような、難しい言葉や理論がズラリと出てきて、「いやだなぁ」という印象を持っている方も多いと思います。
ですが、スポーツビジネスを「経済学」という視点から考えてみることはとても大切です。
「経済学」の基本的な考え方や、スポーツビジネスへのメリットなどは、以下の記事でご紹介していますが、今回は「スポーツ経済学とは何を考える学問なのか?」というのをご紹介していきます!
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経済学に深く関わる「マーケティング」と「マネジメント」
「スポーツ経済学」をご紹介する前に、「スポーツマーケティング」や「スポーツマネジメント」の簡単なおさらいをします。
✔ スポーツマーケティング(Sport Marketing)
・「誰か」に対して行うもの。(ファンや、他の会社の人に対して)
・「相手のことをよく知る」ということが大切。
✔ スポーツマネジメント(Sport Management)
・「自分」に対して行うもの。(自分の会社や部署に対して)
※必ずしも「自分だけ」ではありません。最近は、「ファンをマネジメントする」といったことも聞かれます。一般的なマネジメントでは、「マーケティング」を「マネジメント」の中の1つの役割と考えられてきています。
スポーツマーケティングとスポーツマネジメント
なぜおさらいが必要かというと、「スポーツ経済学」は「相手」にも「自分」にも深く関わる活動を研究する学問だからです。
「マーケティング」と「マネジメント」を行う際には、どうしてもこの「経済学」というものの知識が必要なのです。
もちろん、全く知らなくても「マーケティング」も「マネジメント」も行うことはできます。
ただ、「そのチケットの値段はどうやって決めたのか」とか、「その選手の年俸はどうやって決めたのか」といったことは、「経済学」の知識があればかなり理解できるようになります。
「このチケットの値段は明らかに高いだろう」とか、「あの選手の年俸はあきらかに安いだろう」といったことが、なんとなくではなく、しっかりと理由を持って分かるようになります。
では、以下にご紹介していきます。
「スポーツ経済学」ってなに? (Sport Economics)
まず、「スポーツ経済学」という学問はスポーツビジネス大国のアメリカやフットボール大国のイギリスでは盛んに研究がされていますが、日本においてはまだまだ発展していない分野です。
「経済学」というものを「スポーツに当てはめるとどうなるか」というのを考えるのが「スポーツ経済学」です。
そもそも、「経済学」が扱う分野はとても広いので、ここでは本当に簡単なご紹介のみにとどめます。
「経済学」というのは、「限りある材料から、何をどのように作るかを考えて、それを誰のためにつくるのか」ということを考える学問です。
1.What ・・・ どんな商品やサービスが作られるべきか、提供されるべきか?
2. How ・・・ どのように商品やサービスを作るべきか、提供するべきか?
3. Who ・・・ 誰がその商品やサービスを買う、受け取るべきか?
基本的な「経済問題」としての「希少性」
例えば、みなさんが野球やサッカーのボールを買うとき、どんなに安くても「タダ」で買えるボールというのはないと思います。
仲のいいスポーツショップのおじさんがオマケでくれたりすることはあるかもしれませんが、基本的に「何か」を手に入れようとした時に、「完全に無料」で手に入れることができるものは少ないと思います。
なぜ「タダ」では買えないかというと、「モノ」を作るにはどうしてもお金がかかるからです。
学校での図画工作の授業にも、材料費やボンド代などがかかるのと同じです。
経済学の目的は「お金をかけて何かを作って、それを誰かに売ったとき、お互いがどのように行動をするのかを研究する」ということです。
このように、「買いたい人」と「売りたい人」のことを経済学では「需要(じゅよう)」と「供給(きょうきゅう)」などという言い方をします。
例えば、あなたがプロ野球やJリーグのチケットを買いたいとします。
あまり人気がなく、いつも弱いチームのチケットだったら安く買えるかもしれません。
なぜ安く買えるかというと、「欲しがる人が少ない」からです。
逆にそうしたチームやクラブからすれば、「とにかく球場に見に来てほしい」わけですから、多少値段を下げてもどんどんチケットを売ろうと考えます。
こうした「買いたい人」と「売りたい人」がどのような行動をとるかによってモノの値段が決まっていくのです。
みなさんが普段無意識に決めているようなことが、実は経済学で扱う対象になるのです。
ただ、みなさんがもしこの「スポーツ経済学」に興味を持って勉強しようとしたときには、かなり苦労をするのではないかと思います。
それは最初に言ったように、日本においてこの「スポーツに関する経済学」というのを教えている大学や専門学校は非常に少ないからです。
「スポーツ経済学」を扱っている書籍も非常に少ないです。
おススメ度 ★★★★
この本は純粋な「経済学」を扱っている本ではありませんが、スポーツビジネスにおけるお金の規模感や、どんなビジネスがスポーツビジネスとして成り立っているのか、ということを理解するのにはとてもよい本です
理由は、「スポーツ経済学」を教える、もしくは伝えるためには、「経済学」そのものをかなり理解している必要があり、なおかつ「スポーツ」という商品の特徴(スポーツビジネス)を理解していなければならないからです。
「スポーツに関する経済学」を勉強する際には、まずは「経済学」をざっくりと勉強してみてください。
「マクロ経済」と「ミクロ経済」はどのように違うのかとか、「競争」や「独占」といった経済学の用語も、「スポーツマネジメント」で登場する場合がありますので、「経済学」を勉強すると「スポーツビジネス」への理解も深まると思います!
まとめ ~スポーツを通じて「経済」に関心を持ってみよう~
今回は、\「スポーツ経済学」ってなに? スポーツビジネスに関わる経済学/というテーマで、経済学が「マーケティング」や「マネジメント」をする際にも役立つということをご紹介してきました。
「スポーツ経済学」というものは、「経済学」を応用してスポーツの場面で起こる出来事を考える学問のこと、です。
また、「チケット」などの商品や「ファンクラブ限定イベント」などのサービスを「買いたい人」と「売りたい人」の行動がモノの値段を決めるのです。
しかし、「スポーツ経済学」という分野を扱っている大学や書籍はとても少ないので、「スポーツに関わる経済学」を学びたい場合は、まずは一般的な「経済学」を学んでみると良いと思います。
例えば、こういう本などがおススメです!
「経済学」をきちんと理解してビジネスをしている人は、なかなか少ないです。
ですから、少しでも「経済学」を勉強すれば就職活動や転職でも有利になりますし、実際にスポーツビジネスをする際にも、他の人ができない考え方やアイデアを持って、商品を作ったり、マーケティングやマネジメントができるようになると思います!
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