スポーツ産業ってなに? 【伝統的3領域】とは?

前回は、スポーツ産業ってなに? 【その1 日本標準産業分類】 という記事で、スポーツ産業の考え方の一つである、「日本標準産業分類」に当てはめたスポーツ産業というものをご紹介致しました。

今回は、「伝統的3領域」という概念をもとにしたスポーツ産業を考えてみます。

「伝統的3領域」というのは、このブログでもたびたびお伝えしているような、3つのスポーツ産業の領域のことです。

その3つとは、

という3つです。

図 スポーツ産業の伝統的3領域

 

出所:原田宗彦編集 「スポーツ産業論第6版」を参考に筆者が編集

この場合は「スポーツサービス産業」と「スポーツメディア産業」を1つのものとしてしまっていますが、別々のものとして4つにしてしまっても構いません。

この考え方が考案された当時はまだ「スポーツサービス」というものが現在のように多様化しておらず、「スポーツ教室」や「野球観戦」といったものが「スポーツサービス」に含まれている状況でした。

この分け方は、「日本標準産業分類」のような「業種」の分け方ではなく、「スポーツビジネスの何に関わっている企業か」という視点で分けられているものです。

スポーツ産業ってなに? 【その1 日本標準産業分類】のコラムでお話ししたミズノの例では、野球のバット用の木材の育成(林業)と直営店でのスポーツ用品販売(小売業)の2つの事業があった場合、「日本標準産業分類」上では別々の産業ということになってしまいます。

しかし、この「伝統的3領域」の考え方で分ければ、野球のバット用の木材の育成(林業)と直営店でのスポーツ用品販売(小売業)も結局はミズノという会社が、スポーツ用品を作ったり販売したりするためにやっている事業なのですから、それはすべて「スポーツ用品産業」である、と考えることができるということです。

1990年代前半頃までは、日本のスポーツ産業は主にこの「伝統的3領域」がそれぞれ個別に発展してきました。

・スポーツをやりたい人がいる → スポーツ用品を買う → スポーツ施設にいってスポーツをする

・スポーツをテレビや新聞で観たい人がいる → メディアが中継や報道をする

 

といったように、スポーツビジネスも単純なものでした。

1990年代後半以降は、この「伝統的3領域」がそれぞれに重なり合って色々なスポーツビジネスが生まれてきました。

しかし、現代のスポーツビジネスでは、これらの区分けはほとんど意味をなさなくなってきています。

顧客のニーズが多様化し、企業経営も高度化している中で、常に同じサービスだけを提供しているような企業では生き残ることができないからです。

よって、スポーツ用品メーカーがスポーツ施設の経営をしたり、スポーツメディアがスポーツ用品を作ったり、ということは当たり前になってきていますし、今まで「スポーツ産業」の枠に入っていなかったような企業がスポーツビジネスに参入してくることも増えてきています。

次回は「伝統的3領域」に様々な周辺領域が重なってきたことによるスポーツ産業の発展をみていきたいと思います。

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